京都大学と京都府教育委員会との連携事業の一環で、京都大学理学研究科の教員や大学院生を講師として京都府下の小・中学校に派遣しています。

毎年七夕の時期には、「七夕出前授業」として宇宙物理学の講義を集中して実施しています。
今年度は、小・中学校合わせて12校に対して、理学部外や京都大学外の所属の研究者を含めた講師を派遣しました。

その中から、2019年7月12日(金)に天文台 柴田一成教授が京都府八幡市立橋本小学校を訪問し、4年生全員(97名)に行った「七夕出前授業」を紹介します。

 

 
柴田一成教授の七夕出前授業
 
 

「七夕出前授業」では、七夕にちなんだ星と星座について学びます。よく知られる、天の川を挟んだおりひめ星とひこ星の伝説に触れつつ、飛騨天文台の望遠鏡で観測された画像を見ながら、天の川と星座の説明がありました。

 
飛騨天文台で観測された天の川
 
 

天の川とはなにか、おりひめ星とひこ星の「実年齢」や16年に1度しか会えない話、「夏の大三角形(星座)は、今晩見られるかもしれない」という話に、児童は呼応しました。

 

次に、太陽の一生、星が誕生する暗黒星雲、太陽の将来・リング星雲、太陽コロナ等の1つ1つを画像で説明後、今度は、銀河をはじめ、それらを映した連続的な映像と音楽(喜多郎氏作曲)が授業空間を包み込みました。

   
太陽の将来・リング星雲
 
 
太陽コロナ
 
 

音楽のしらべにのって次々に映し出される、圧巻の美しい観測映像をじっと見つめながら、児童は柴田教授の解説に耳を傾けていました。

 

特に、太陽の正体に迫るコロナ、黒点と太陽の爆発(フレア)の映像データは、宇宙物理学の研究にとっても貴重なものです。

 

最後まで、児童からの質問の挙手は尽きず、もっと話したいという気持ちの余韻を残しつつ、授業は終了しました。